【質問】

交通事故に遭い、保険会社からの求めに応じて示談をしました。ところが、5年後になった現在、交通事故が原因であると思われる新たな後遺症が見つかりました。
この場合、新たな後遺症分の損害賠償請求はできるのでしょうか?

不法行為の損害賠償請求の時効

慰謝料を含む民事上の損害賠償請求権(条文)は、以下の期間経過後に時効となります(条文)。

  • 被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から : 3年間
  • 不法行為の時から : 20年間

当初予想できなかったような損害が発生した場合

それでは、当初予想できなかったような損害が発生したときはどのように扱われるのでしょうか。

最高裁は以下のように判断しました。

?不法行為によつて受傷した被害者が、その受傷について、相当期間経過後に、受傷当時には医学的に通常予想しえなかつた治療が必要となり、右治療のため費用を支出することを余儀なくされるにいたつた等原審認定の事実関係(原判決理由参照)のもとにおいては、後日その治療を受けるまでは、右治療に要した費用について民法第七二四条の消滅時効は進行しない。
最高裁昭和42年7月18日判決

したがって、予期しえなかった後遺症が事後に発生した場合は、後遺症発生を知ってから消滅時効(3年間)が進行を開始することになります。

但し、後遺症に気が付く前に示談をし、「今後一切の損害賠償請求をしない」旨の合意をしている場合は、損害賠償をすることができなくなる可能性があります

示談条項の内容によっても結論が異なりますので、詳しくは弁護士に相談してみてください。

作成日時:2020/05/27 00:00:00
弁護士 勝部 泰之
2007年弁護士登録。ジョージワシントン大学ロースクール卒業(知財法専攻)。国内仮想通貨交換所の登録申請、コンプライアンス整備を担当した経験を持つ。株式会社リーガル・テクノロジーズ代表取締役CEO。
友だち登録すると質問ができます!
友だち追加